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あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
創刊号であなたを招き入れた知の熱帯は、ただの入口にすぎなかった。 そして今、2号目の扉を開けると、ジャングルはさらに深く、濃密になっている。 今号の熱帯には、二つの経線が交錯する。 ひとつは「英國ミステリー」。 霧に包まれた古い屋敷、完璧に張り巡らされた論理の罠、静かなる狂気。英国が生み出したこの知の迷宮に、私たちは正面から飛び込む。そこにあるのは、ただのエンタメではない。人間の闇と叡智を同時に照らし出す、極めて洗練された「謎」の形式だ。 もうひとつは「令和ノンフィクション宣言」。 今、ここで起こっている現実を、どのように言葉で切り取り、どのように記録し、どのように燃やすか。令和という時代に生きる書き手たちが、ノンフィクションの新たな地平を宣言する。生々しく、時に痛々しく、それでいて美しく、目の前の世界を再び「野生のまま」捉え直す試みだ。 さらに、歌舞伎役者がロボットの倫理を語り、ミュージシャンが小説の構造を解体し、ブンガクネコとアイドルが境界を行き来し、メキシコの民衆藝術が知性の奥底に潜む問いを暴く。誰もが自分の最も惹かれる場所に、閾値など無視して飛び込んでいく。そこにあるのは、整理された教養ではなく、荒々しく脈打つ「教養の源泉」。編集される前の、野生の衝動そのものだ。 さあ、もっと奥へ。ようこそ、Tropic 第2号へ。 ここから、本当の知のジャングルが始まる。
私はこの世界の出口を見つけなくてはならないーー。女性を主人公にした初の長篇小説。
「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」
26歳の絵本作家、夏帆は初対面の男にいきなりこう告げられた。
とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、 怒りよりもショックよりも、ただ純粋に驚いた。
--この男はいったい何を告げようとしているのだろう?
しかしそれから彼女の周りでは、実にさまざまな奇妙な出来事が起こりはじめる。
世界的ロックスターのレズがヴァーチャル“あいどる”との結婚を宣言した! 世間が混乱に呑み込まれるなか、真相を追うデータ分析の専門家レイニーと、レズの熱烈なファンである少女チアは東京へ乗り込み…。
江戸時代の全盲の国学者・塙保己一。幼少期に失明するも、学問を志し、やがて国内最大の叢書『群書類従』の編纂という、前代未聞の大事業に取り掛かる。類稀なる記憶力で、学者として輝かしい経歴を築いていく保己一だったが、その傍らに常にあったのは、目明きー妻、学者仲間、弟子らとの、すれ違いだったー。山田風太郎賞受賞作家の、新境地にして勝負作!
血の繫がらない親の間をリレーされ、4回も名字が変わった森宮優子、17歳。父親が3人、母親が2人。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた-。身近な人が愛おしくなる、優しい物語。